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犬を躾けるのは、最後は飼い主さん自身の仕事です!
犬を飼うときには、飼い主さんおよびそのご家族だけでなく、周りの人たちにも、自分の犬が迷惑をかけないようにすることが必要です。そのためには最低限、飼主さんが犬に指示を出したら、すぐに犬がそれに従うようにすることが必要となります。そして、できれば、飼い主さんに指示をされなくても、まわりに迷惑をかけないように行動させるようにする。
それがしつけです。
現在、犬の飼い方やしつけ方に関する本はたくさんあります。全てがお勧めできる内容とは限らないかもしれませんが、基本的に、実績のある方が書いたものであれば、どんな方法でも、おそらく、書いてある通りに100%できれば、結果も本に書いてあるようになることが期待できると思います。(ただ、実際には100%書いてあるとおりにやることが、ほとんどの場合一般の方には難しいと思われますが・・・。)
つまり、犬の飼い方・しつけ方には、いろいろな方法があるのです。そしてそのどれもがある意味では正解だと思うのです。でも、どれもベストな方法ではないと言えるのかもしれません。どれがベストかと言うのは、考え方次第、自分がもっとも共感できる方法がその人にとってのベストな方法となるのかもしれません。
どの方法も、これがベストな方法というよりは、こういう方法で犬を訓練したり、しつけたら、犬はこうなったよ、という実績を示したものだと思うのです。
つまり、「私はこういう方法でしつけたら、こんなに良い犬になりました。」という結果をもとに、いろいろな方が、いろいろな方法を提唱しているのが現状であり、そのどれもが結果的に正解だといえるのかもしれません。
ただし、結果的に犬が飼い主の言うことを聞いているように見えても、犬がなぜ言うことを聞いているのか、そこは考える必要があると私たちは思っています。
例えば、犬にしてみれば、言うことを聞いていれば、おやつがもらえる、また、いうことを聞かないと怒られるから・・・と思っている犬もいるかもしれません。(けっこう多いと思います。)
また、逆に飼い主さんがリーダーだと認識して、飼い主さんの言うことは絶対に聞く、飼い主さんを絶対的に信頼しているから飼い主さんの指示は絶対に聞く、と思っている犬もいるでしょう。
だから、いろいろな方法を調べてみて、読んでみて共感できる考え方なり、方法であれば、その方法を勉強をして試してみるのがよいかもしれません。
ただ、このしつけ方でやってみようと決めた場合でも、全ての方が本に書いてある通り、あるいはDVDで見た通りに出来るかと言えば、必ずしもそうではないと言うことが、一般の飼い主さんがしつけを行う場合に難しいところであり、問題になっていると思います。
犬への声のかけ方、リードの引き方、またそれらのタイミング、力の入り具合など、一般の方には、なかなか文字やDVDの映像だけではわかりにくい部分が多いのかもしれません。
繰り返し、愛犬と一緒に練習していればだんだんコツも覚えていくとは思いますが、なかなかそこまで時間が取れない、また何度やっても出来ない、ということもあるでしょう。
そこで、犬を訓練所に預ける、と言う考えになる方もいらっしゃるかと思います。まじめに訓練を行う訓練所(これを探すのがかなり難しいのですが・・・。)であれば、それなりに犬はいろいろと身に付けてくれるでしょう。
でも、6ヶ月以上訓練をして、いざ飼い主の元に帰ったときに、飼主さんが、以前と全く同じ環境で、全く同じように接していれば、結局犬は、せっかく身に付けた成果、またマナーを見せることができない、または最初は出来ていたけど、すぐに元に戻ってしう、ということになりかねません。
もちろん、そうではない犬もいるとは思いますが、それはその飼い主さんがそういう犬にめぐり合えてラッキーだった、と思ったほうが良いかと思います。
ただし、家に戻ってから飼い主さんのいうことは聞かないようになった犬でも、また訓練士さんに会って、訓練士さんが指示を出せば、即座に従うことでしょう。
犬は頭が良いのです。指示を出した人をしっかりと見極めているのです。
それだけではなく、場所によっても態度を変えます。訓練所では従ったけど、家に戻ったら従わなくなった、ということもあるかもしれません。
したがって、たとえ犬を訓練に出したとしても、最後は飼い主さん自身が犬を確実にしつける為の方法を、身に付けることが重要だと私たちは考えています。
飼い主さん自身と犬とのしっかりとした主従関係と信頼関係を築くことが必要なのです。
犬は教えられれば、しっかりといろいろなことを覚えます。しかし、犬は誰が指示を出しているのか、またどこで、ということを判断して、態度を変えます。したがって、訓練士あるいはトレーナーの言うことはよくきくけど、飼主さんの言うことは、全くきかない、ということがごく普通なのです。
したがって、飼主さん自身が犬をしつけることが必要なのです。
その意味ではフードを使用するのが一番簡単かもしれません。
しかし、フードで指示に従うのは、犬にとってはそれがフードを得るための手段であるからということで、フードをくれる飼い主さんを信頼しているわけではありません。
サーカスのような芸を教えるのであれば、それでもよいかもしれません。でも、家族として迎えた犬であれば、しっかりとした犬と人間との関係に基づいて指示を聞くようにさせるのが、本来の姿だと私たちは思っています。
つまり基本は、飼い主さん自身が勉強してフードなどを使わずに、犬との主従関係と信頼関係の築き方を身に付け、犬と真剣に向き合いながら人間社会で生活していくために最低限必要なことを教えていく、というのが理想だと思います。また、少なくとも、そういう気持ちを持つことが成功のポイントだとも思います。
犬を飼おうとする方、すでに飼っている方も、あらためて、愛犬が社会の中で問題なく生活しているのか、もし問題があるとしたら、どうしたらそれを解決できるのか、考えてもらえたらいいな、と思います。
私たちが行っているしつけトレーニングは、基本的にはジャーマンシェパードでお世話になっている警察犬訓練所で教えてもらった方法です。当時、あっという間に犬が訓練士さんに従っていくところを目の前で見て、これはすごいと感動したことがきっかけで、その訓練所に通いながら教えていただいたもので、日本警察犬協会の公認三等訓練士資格も取得できました。
その訓練方法が、フードを使わずに、犬を人間に従わせていくという訓練方法でした。
フードやおもちゃを使用せず、犬との主従関係と信頼関係を築くことにより、犬を人間がコントロールする方法です。それを、ジャーマンシェパードやドーベルマンだけでなく、ボーダーコリー、また小さいトイプードルやチワワなどの愛玩犬など他の犬種での実績を積みながら、家庭犬専門のしつけトレーニングをペット・トライアングルでは行っています。
なぜ、家庭犬専門なのか?
優秀な警察犬にすることを目的とするトレーニング、あるいはアジリティーやディスク競技など優秀なスポーツドッグにすることを目的とするトレーニングは、犬の持つ野生の本能、能力を出来る限り引き出すことを目的とするのに対して、家庭犬の場合は、出来る限り犬の持つ本能を抑えて、闘争心のない、人間に従順な犬に育てる必要があります。
したがって、警察犬や競技犬、あるいは展覧会を目的としたショードッグなどとは基本的な飼育方法、訓練方法が違ってくるのです。
本来、警察犬協会公認訓練士としては、警察の嘱託犬を育てるのがひとつの仕事です。しかし、例えば警察犬として代表的なジャーマンシェパードは、警察犬としての印象が強いがために、一般のご家庭で家庭犬として飼える犬とは認識されていない方が多いように思います。実際には、レトリーバー種と同じように、よき家庭犬としてジャーマンシェパードは飼えるのです。そして、ジャーマンシェパードがより多くの方に家庭犬として親しまれ、より多くの家庭で飼われるようになることが、より優秀な警察犬を排出する土台にもなると思っています。
そのような思いもあり、私は家庭犬専門のドッグトレーナーとして頑張っていきたいと思っています。
そして、今までたくさんの子犬を送り出してきた経験から、今の社会でより大切なのは、家族の一員として迎えられるいわゆる家庭犬が人間社会の中で、飼い主さんはもちろん、誰からも愛されるようにしっかりと育つことが重要であると感じています。だから、その手助けをしていくことが、社会にとっても、飼い主さんにとっても、またなんといっても普通の家庭に迎えられた犬たちにとっても重要だと考えています。
そして、そのためにもフードやおもちゃで犬の気をひいてしつけをするのではなく、人間と犬とのしっかりとした主従関係と信頼関係で犬が人間に従うようなトレーニングを身に付けてきました。
ただし、それを実現するための手法としては、まだまだ勉強を続けている最中であり、またあらたな方法にトライすることもあるかと思うので、随時、内容を修正することもあるかと思います。その場合はご了承下さい。
犬を家族に迎えると言うことは、犬との楽しい生活を送ることです。それは人間だけが楽しいのではなく、犬も楽しい生涯を送れなくては意味がありません。1頭の犬との生活は、人間にとっては、その人の人生の一部です。でも、その犬にとっては、その人間との生活が、生涯の全てとなるのです。
犬の飼い方をしっかりと考えて、犬にしっかりとしつけを行うことは、人間のためだけでなく、その犬が生涯幸せに安心して暮らすためにもとても重要なことなのです。
犬の生活は100%飼い主さんにかかっています。犬がどのように育つかも、飼い主さんがどのように育て、しつけていくかで決まってしまいます。
犬を迎えて飼い主になるということは、その犬の残る生涯のすべてを飼い主さんが託されたということです。
犬を人間社会で問題なく生活できるように教えていくのは、飼い主さんの義務だと思います。
そして、それをできる限りお手伝いしていくのが、私たちの仕事です。
犬と暮らす全ての方とその愛犬が毎日を楽しく暮らせることを心から祈ります。
愛犬との楽しい暮らしの一助になれたら幸いです。
でも、もしかしたら、飼い主である私たち自身が、まずは人間社会の中で周りに迷惑をかけずに生きていくことをもう一度、見直してみるのが先かもしれません。
さて、犬をしつける心構えができたところで、しつけに対する考え方もお伝えしたいと思います。
犬をしつける考え方