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犬の食事


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犬の飼い方 〜犬の食事〜

犬や人間はもちろん、全ての動物にとって生きることは、食べることでもあります。

今の世の中、テレビや雑誌などでは、食べることは、楽しみや道楽として扱われることが多いように思います。でもそれは今の日本ではけっして間違いではなく、現実的に食べることは生活の中で楽しみの一つとなっています。

しかし本来、食べることは、生きるための絶対条件です。そして、地球上では、今でも、食べるものが不足して生死にかかわる人々もたくさんいらっしゃいます。

すなわち生きることとは食べることと言っても過言ではないと思います。

日本に住むほとんどの人たちは、基本的には食べるものは自分で選ぶことが出来ます。でも、自分で選べるだけに、食べたいものばかりを食べて、食生活が偏り、生活習慣病になってしまうこともあります。

したがって、自分、あるいは家族が、”意識”して食事の栄養バランスを考えて食事を作ったり、選んだりする必要があります。が、これがなかなか難しいのも現実であります。その結果がメタボという言葉になっているのかもしれませんね。

野生の動物の場合は、まさに「生きる事」=「食べる事」で、「生活」=「食べ物を探し、確保すること」と言っても良いかもしれません。ただし、野生の動物は自分で食べるものを得ることが出来ます。

それに対して、ペットとして人間と暮らす犬は、このとても重要な食べると言う行為の全てを、飼い主さんに依存しています。「いつ食べるか」、「何を食べるか」、「どのくらい食べるか」、すべてが飼い主さんの手にゆだねられているのです。

ペットとしての犬はおなかがすいたからといって、食べ物を探して、食べる事はできません。飼い主さんが与えてくれた時のみ、食事をする事ができるのです。

もちろん、家族としての愛犬の食事を忘れるような飼い主さんはいないと思います。でも、その食事の内容が、愛犬に対して適切な量と質かは、飼い主さん次第と言うことになります。

最近は、市販のペットフードを利用される方が多いかと思います。市販のペットフードの場合、現在は犬のライフステージに合わせた栄養バランスで配合された総合栄養食タイプのフードが各ペットフードメーカーから売られています。

基本的には、このライフステージにあわせた総合職タイプのペットフードを使用していれば、問題はないでしょう。ただ、ペットフードにもたくさんのメーカーがあり、また単にライフステージだけでなく、内容によってもいろいろと売られているので、どのペットフードを選んだらよいのか迷う場合もあるかと思います。

アメリカでは中国製のペットフードに有毒な成分が混入してたくさんの犬が犠牲になったと言う例もあり、やはり、飼い主さんが信頼できると思うメーカーのライフステージに合ったフードを選べばよいでしょう。このときに、できれば、穀物成分が少なく、肉成分が多いものを選ぶのが無難だと思います。

子犬を迎えた場合には、だいたいブリーダーさん指定のフードがあるので、最初はそのペットフードを与えるのが無難でしょう。

犬に与えるフードの量は、ブリーダーさんがよくおっしゃるのは、1日の量が犬の頭ひとつ分といわれています。実際には、おなかを壊さない程度で、肥満にならない程度の量を犬の便の様子や体重を見ながら調整していくことになります。

同じ犬種の同じ体重の犬でも、その犬の運動量によって適量は変わってきます。また、同じ犬でも、一般的に夏は暑いので食欲が落ちて少なめ、冬は多めになります。

生後1年ぐらいまでであれば、子犬の成長の仕方によって、少しづつ増やしていくのが一般的ですが、早く大きくしたいからと言って本来上げるべき量を超えた量を与えて、大きくするのはお勧めできません。これは、特に大型犬の飼い主さんに少なからずみられるのですが、足腰の関節に負担や異常を起こす原因ともなります。むしろ、大型犬の場合は、痩せすぎじゃないですか、と人に言われるぐらいが成長に負担がかからず、ちょうど良いのです。

大型犬では、3年かけて体を作るつくっていくので、特に生後1年ぐらいは体重の増えすぎによる足腰の注意して欲しいと思います。

また、子犬のときはドライフードをふやかしてあげることが多いと思います。これは、必ずしも子犬のときだけなく、成長してからもふやかしでも良いのです。たまに、ふやかしのフードを上げていると歯が弱くなるとおっしゃる獣医さんもいらっしゃるようですが、経験豊かなブリーダーさんに聞いても、そんなことは、ない、と皆さんおっしゃっており、個人的にも問題ないと思っています。歯に関しては、与えるフードよりも、日常の歯磨きなどお口の手入れの方が重要です。

食事と一緒に水分も取れると言う意味では、ふやかしを続ける方がむしろ良いと思います。また、ふやかさないまでも、ドライのペットフードに水をかけてあげるだけでも、良いと思います。ペット・トライアングルでは、市販のペットフードを与えるときは、トイプードルからジャーマンシェパードまで、みんな水かけフードとしています。

犬が生きていくために必要なカロリーの、理論的な算出式もありますので、参考までにご紹介しておきます。

まず、安静時に必要なエネルギー量であるRERを次の式から求めます。

  RER = 70 × {(犬の体重kg) × 0.75 }


1日当たりに必要なエネルギー要求量は、上で求めたRERから、犬の状況、状態に応じた係数を乗じる事により、求める事ができます。

<用語解説>
RER:安静時に必要なエネルギー量
DER:必須エネルギー

【維持のためのDER (Kcal /日)】
・ 避妊・去勢済み ・・・・・ RER × 1.6
・ 非避妊・非去勢 ・・・・・ RER × 1.8
・ ダイエット時  ・・・・・ RER × 1.0
・ 既得・安静時  ・・・・・ RER × 1.0
・ 体重増加期   ・・・・・ RER × 1.2〜1.4

【成長期のDER (Kcal /日)】
・ 離乳〜4か月・・・・・・RER × 4
・ 4か月〜成犬・・・・・・RER × 2


また、RERに乗じる係数は、妊娠期は時期により1.8〜3、授乳期は4〜8、犬に労働をさせる場合には、その労働の重度により2〜8となります。

上記の計算により、犬の体重、状況別に、適切な必要エネルギー量が計算できますので、それに見合ったカロリーの食事を与える事が必要です。
また、肥満になった場合のダイエットも、上記を参考に、無理のないダイエットをさせてあげる事ができるのです。

さて、今は市販のペットフードが一般的になりましたが、以前は、人間の食事から犬の分を分けて与えられていたことも多いと思います。実際に、私たちも、20歳まで生きてくれた雑種のチロには、最初の10年以上は人間食から分けて与えていました。最近では、人間の食事は与えない方が良いとよく言われていますが、チロは結局20年も生きてくれました。

人間の食事を分けると言うことではなく、人間用の食材を使用して犬用に手作りご飯をつくると言うのも、最近でははやってきているようです。ペット・トライアングルでも、現在、小型のトイプードルやパピヨンには、人間用の食材を犬用に使って犬用の手作りご飯を時々作っています。

手作り食にすると、犬たちは大喜びで食べています。その姿を見ていると、本当は手作り食の方が犬のためには良いのかな、と思います。大きな犬たちには、まだ量の関係で手作り食にはしていませんが、今後考えていきたいと思います。

ただし、人間には問題なくても、犬には命にかかわる食材もあります。犬の命にかかわる場合もあるので、下のリンクからぜひご確認下さい。

  犬の禁止食

また、手作り職を与える場合は、3大栄養素と言われるタンパク質、脂質、炭水化物(糖質および食物繊維)、そして、ビタミン類、ミネラル類などの微量栄養素がバランスよく含まれるよう考えてあげると良いでしょう。

さて、「生きる事」=「食べる事」ということで食べることの重要性を書きましたが、実は食べ物よりももっと大事なものがあるのです。

水です。

動物の体の、60〜70%は水と言われています。水は体内で栄養素を溶かし、血液を媒介として体の中を循環し、体の中の老廃物を体外に排出する役目があります。また、体温調整にも重要な役割を持っています。栄養素とは違いますが、動物が生きていくためには、かかせない要素なのです。

食べ物は、脂肪などとして体内に貯めておくことができます。でも、水は体内に貯めておくことが出来ません。常に体に補給しなければならないのです。したがって、生命の維持と言う点では、食べ物よりも、水の方が重要と言えるかもしれません。

では、犬はどのくらいの水が必要なのでしょうか?

犬が必要とする水の量は、食事の内容、例えばドライのペットフードをそのまま食べているのか、またふやかしで食べているのかなど、どんな食事を取っているかによってもかわってきます。また、運動量、温湿度、季節などの環境によっても変わります。

ただ、犬が必要とする水の量を算出する計算方法があるので、それがひとつの目安となります。下にその計算方法をご紹介します。

<必要水分量の計算式>

必要水分量(ml) =(体重g)× 0.05〜0.07

<例>体重3kgの犬の必要水分量
3,000 × 0.05〜0.07 = 150ml〜210ml
  

したがって、体重3kgの犬であれば、150〜210ml、体重15kgの犬であれば、750〜1050mlが目安となります。しかし、前述のとおり環境や運動量によって必要量はかわってくるので、暑い夏は多めにして、冬は少なめにするなどの調整は必要です。

でも、実際のところ、犬がどのくらいの量の水を飲んだかというのを確認するのは簡単ではないかもしれません。

確実に必要な水の量を与えるための方法のひとつとして、あらかじめ与える量の水をペットボトルなどに用意しておき、確実にその水を1日の中で犬に飲ませるという方法も有効です。

また、前述したドライフードの水掛ご飯も、水分を確実に取らせるためのひとつの方法です。

繰り返しになりますが、犬は、自分で食事の内容も量も時間も、何もかも決められません。全てが飼い主さんの考えにゆだねられています。食べると言う生きていくために重要なことですから、人間のように道楽感覚ではなく、犬の健康管理を第一に、真剣に考えてあげたいですね。


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