成長期は運動のさせ過ぎにも注意が必要です
ジャーマンシェパードに多い股関節形成不全、これは先天的な要因だけが原因ではなく、後天的な要因として、体重の増やし過ぎという話をしましたが、もうひとつ、重要なのが、運動のさせ過ぎ、運動のしかた、の問題です。
要するに、足腰に負荷をかけ過ぎることが問題なのです。
ジャーマンシェパードは大きいから、運動をたくさんさせなければいけないのでしょうね、という質問をよく受けます。確かに十分な運動は必要です。しかし、それは、決して過激なものではなく、普通に行っている朝晩の散歩をしっかりとしてあげることでペットとしてであれば、充分です。
それも、長時間の散歩は、体がある程度出来てくる、生後1年以降でよい、というより、それ以前は長時間の散歩、過度な運動は厳禁といってもいいかもしれません。
基本的に散歩ができるようになるのは、2回目(場合によっては3回目)の予防接種を行った生後3か月以降となります。散歩ができるようになったからといって、すぐにたくさん散歩をしなければいけない、ということは全くありません。その逆です。
少しづつ、散歩に慣らしていくことから始めなければいけません。散歩をするというよりも、家の前で遊びながら、子犬とのコミュニケーションを取るというつもりの方が良いかもしれませんね。その後の躾のためにも、子犬としっかりとコミュニケーションを取り、飼い主さんと子犬とのアイコンタクトがしっかりととれるようにこれが躾の第一歩でしょう。
遊びながら、信頼関係を築くとともに、人間と犬との立場の違いもしっかりと認識させていく必要があります。躾については、また別のページで触れたいと思いますので、このページでは、運動ということに観点を移していきたいと思います。
生後3か月まで、ブリーダーさんのところ、あるいは新しい飼い主さんのところで、家の中やゲージの中、、または庭で、遊んでいる程度たった子犬ですから、3か月で散歩できるようになったからといって、すぐに遠くへ、また、長時間の散歩をすることは厳禁です。
この時期、まだ子犬の足腰はどんどん成長している時期で、急に負荷がかかれば、大きなダメージを受けてしまします。最初は家の前を行ったり来たりでも十分です。少しづつ、距離を、そして時間を増やしていくことが必要です。
特にこの時期、雨の日、あるいは雨上がりの舗装路の散歩は厳禁です。雨に濡れた路面を子犬が歩くと、まだ柔らかい子犬の足の裏の肉球は、ふやけてしまいます。そして、舗装路は、靴であるけば歩きやすいですが、手でさわればわかるように平らに見える表面も、子犬の肉球にとってはやすりと同じです。ふやけた肉球でそのやすりのような舗装路を歩けばどうなるでしょう。
体重の軽い小型犬がちょこちょこ歩くのなら、それほど問題はないかもしれませんが、子犬とはいえ、小型犬の親犬以上の体重があり、けり足の力も強いジャーマンシェパードの子犬です。
ふやけた肉球はやぶれ、血だらけになることもあるのです。
ということで、雨の日は外に出るのは避けた方が良いと思います。でも、やはり天気の良い日は日光浴も必要ですがから、外に出て散歩はさせたあげたいですよね。
ゆっくりと、のんびりと、子犬の足腰に負荷がかからないように・・・。
また、せっかく散歩に出られるようななったのだから、ドッグランにも連れて行きたい、そう思いますよね。でも、これも注意が必要です。
まだ、呼び戻しもできず、躾も入っていないので、子犬は広いドッグランを、疲れ知らずに走り回ってしまいます。子供が我を忘れて遊ぶように、子犬も、体が疲れても、ついつい楽しいので遊びすぎてしまいます。
長時間自由に走り回らせること、全力疾走してしまうことなどで、足腰には、思わぬ負荷がかかってしまします。これが結果的に、その後の生活に一生支障をきたすような関節のトラブルを引き起こしかねないのです。
自由に遊びまわる子犬の姿を見たい気持ちは十分わかりますが、ジャーマンシェパードの場合は、ある程度躾けが入り、、アイコンタクトがしっかりととれて、もちろん呼び戻しもしっかり出来て、飼い主さんが愛犬をしっかりとコントロールできるようになってからのドッグランデビューをお勧めします。
少なくとも、生後1年までは、しっかりとした運動管理がジャーマンシェパードの場合、必要なのです。
そして、少しでも足腰に異常らしき兆候が見られた場合は、まず、当分運動、散歩はさせず、子犬が歩き回らない環境にしてあげること、そして、体重を抑え気味にすること、そして関節系に強い、信頼できる【ここがとても重要です】、成形外科系の獣医さんに診断してもらいましょう。
少し遠くても、こういう獣医さんを探して、時間とお金をかけてでも行く価値は十分以上にあると思います。
運動管理で、気をつけなければいけないのが、運動のさせ過ぎとともに、運動のさせ方の問題もあります。
よく、自転車で走りながら運動させる必要がありますか?という質問も受けます。もちろん、生後1年までは、ジャーマンシェパードの場合、これは厳禁です。これは、ジャーマンシェパードの体のためでなく、躾の入っていない犬の場合、犬が思ったように動かず、思わぬ事故になるケースがよくあるのです。
また、山に連れて行って、山道を歩かせる、これもあまり子犬のうちはお勧めできません。山道を歩けば、当然、ある程度の長距離、長時間歩くことになり、さらに平地と違って、足腰への負荷のかかりかたはより大きくなります。また、それだけではなく、まだ免疫力の弱い子犬の場合、山や野原で体につくダニなどが、思わぬ健康被害につながりことにもなりかねません。実際に、体中ダニにたかられて、命を落としてしまったジャーマンシェパードの子犬もいました。
ジャーマンシェパードなどの大型犬は、犬の中では比較的寿命が短く、10年以上生きていれば長生きだと言われています。その生涯をよりよいものにしてあげるためにも、特に生まれたから最初の1年は、しっかりと管理してあげることも、飼い主としての務めであり、愛情だと思います。
子犬も我慢、飼い主さんも我慢をすることにより、残るジャーマンシェパードと一緒に過ごす長い時間をより快適に、素敵な時間にすることができると思っています。
▼ジャーマンシェパードには2つのタイプがあります。
▼ジャーマンシェパードは賢く、従順な犬です。
▼でも、しっかりした心構えが必要です。
▼ジャーマンシェパードは股関節形成不全に注意が必要です。
▼成長期は体重管理がとても重要です。
▼成長期は運動のさせ過ぎにも、注意が必要です。
▼メリハリの効いた躾が必要です。
▼ジャーマンシェパードは大きな癒し犬です。
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